今回はこの作品について書いていこうかと思います!
本作のレビューを書くときに気になる作品があったので紹介。
本作と同じ監督さんの作「犬ヶ島」がベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞!!
予告を見た感じストップモーションで面白そう!
1932年、格式高いグランド・ブダペスト・ホテルには、“伝説のコンシェルジュ”と呼ばれるグスタヴ・Hがいた。究極のおもてなしを信条とする彼は、宿泊のマダムたちの夜のお相手もこなし、多くの客が、彼を目当てにホテルを訪れる。しかし、彼の人生は一夜にして変わる―― 長年懇意にしていた“マダムD”が殺され、貴重なルネッサンス時代の絵画と莫大な遺産争いに巻き込まれたのだ。ベルボーイのゼロとともにコンシェルジュ・ネットワークを駆使するグスタヴは、誇りをかけて謎を解き、ホテルの威信を守ろうと大戦前夜のヨーロッパ大陸を飛び回る!
https://filmarks.com/movies/55611
以下の記事を参考にしています。
本作は4つの時間軸が登場します。
作品のほとんどの舞台はは1932年ですが、それぞれの時間軸の表現をなんとアスペクト比で表現しています!
ヨーロッパ大陸の東端にあるという仮想の国ズブロフカ共和国が物語の舞台であり、歴史的なトピックスがパロディとして登場する。また、時間軸は1932年と1968年、1985年の3つであり(これに冒頭及び最後の「現在」を加えると4つ)、1.33:1、2.35:1、1.85:1、の3種類のアスペクト比を使い分けることで入れ子構造を表現している。
参考 Wikipedia より
ビスタサイズと呼ばれ、今の映画の多くがこれですね。
シネマスコープが流行ったのでこのサイズのようです。しかもしっかりと古いカメラを使っているようです。
アカデミー比というものですね。
1929年、映画に音声が登場。フィルムにサウンドトラック(音の記憶部分)を確保するため映像の横幅は削られ、アスペクト比は1.19:1に狭まった。
しかし1932年、映画芸術科学アカデミーで投票を行った結果、「横が削られるなら縦のコマとコマの間のスペースを広げればいいじゃん」という判断が下り、アスペクト比は1.37:1に広がる。1.37なら1.33とも互換で使える場合もある。
こうして生まれた1.37が俗に言う「アカデミー比(Academy ratio)」(1932年)だ。映画の標準として1世代、この時代が続く。
https://www.gizmodo.jp/2013/07/post_12640.html
本作の監督ウェス・アンダーソンさんはおそらく独特な左右対称のカットなどキューブリックに影響されています。
まあ監督本人も明言しているのですが笑
それと上のホテルを見てください!何でしょう。非常にかわいらしくないですか?笑
この独特な雰囲気がこの作品の魅力の一つであると言えますね。
彼がシュテファン・ツヴァイクです。
マリー・アントワネットの今のイメージ像を伝記小説で作り上げた人物とも言われています。
1930年頃に非常に世界で一番有名な作家でしたが、彼がユダヤ人であるということで東欧諸国のナチス・ドイツによって彼の作品の多くが焚書されてしまいました…
その結果彼はブラジルに亡命し、そこで自殺してしまったようです…
今ではこの作家を知る人は殆どいません。焚書のせいですかね?
監督は偶然彼の小説を書店で見つけ、この作品を作ろうと決心したようです。
アスペクト比のせいもあるか、2014年の作品なのに大昔の映画を見ている気分になりました笑
あとプッシング・デイジーというドラマを思い出しました。
サスペンス要素とコメディが調和し、トントン拍子で話が進んでいく非常に可愛らしい映画でした。
[:]